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北船路米づくり研究会 〜生産者と消費者の「つながり」「顔の見える関係」づくり〜

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代表者
脇田 健一(社会学部教授)専門分野:環境社会学、地域社会学、農村社会学
連絡先
wakita@soc.ryukoku.ac.jp
主な連携メンバー
北船路集落、北船路営農組合、丸屋町商店街振興組合、みつばち保育園
活動開始時期
2010年4月
主な活動地域
大津市八屋戸北船路、大津市の中心市街地、京都市・大津市の飲食店

活動の概要


北船路産の農産物を販売

地域社会において「地産地消」の仕組みをつくっていくことは、重要な社会的課題です。そのような仕組みづくりには、単に農家が新鮮で安心できる農産物を生産するだけでなく、消費者にも地域の農家や農村の置かれた状況を理解し、自ら地域の「食や農」を支える側になっていただく必要があります。研究会では、滋賀県の湖西にある棚田の農村・北船路(大津市八屋戸北船路)の農家と連携し、野菜市や農業イベントの開催を通じて、学生が架け橋となり、生産者と消費者の「つながり」、「顔の見える関係」づくりをめざして活動しています。

活動内容


「龍大米」の田植え作業


「かかし祭り」で農家の皆さんと

1. 大津市丸屋町商店街・大津百町館前での「北船路野菜市」の開催

消費者に新鮮で安心・安全な農産物を届け、生産者と消費者の「つながり」づくりを行っています。また、消費者の声を生産農家に届け、生産意欲向上につなげてくように努力しています。

2. 「龍大米」・「龍大芋」の植え付けと飲食店への提供(ブランド化推進)

学生が生産し天日干しした「龍大米」、そして「龍大芋」を大津市・京都市の飲食店で 使っていただいています。多くの人に北船路産の米や里芋の美味しさを味わっていただ き、北船路産農産物のブランド化を推進していきます。

3. 北船路の行事ボランティア

北船路の行事や村仕事に農村ボランティアとして学生が参加しています。

4. 北船路住民と中心市街地の交流を深める「かかし祭り」の実施

「北船路野菜市」の消費者が、生産地である北船路を訪問し、生産農家と交流するイベントを実施しています。琵琶湖を一望する北船路の棚田の農道にかかしを並べ、消費者の皆さんに棚田からの風景を楽しんでいただき、棚田から見える景観の価値についてもアピールしています。

5. 「みつばち保育園」の農作業ボランティア・食育イベントの実施

大津市内にある「みつばち保育園」の園児さんたちが、北船路で行う農作業体験をボランティアとして支援しています。また、共催で食育のイベントを実施しています。

6. 北船路地酒プロジェクトの実施

北船路営農組合と大津市丸屋町商店街にある酒造会社・平井商店との間をつなぎ、北船路の棚田で生産した酒米を使用した地酒生産・販売の支援活動を行っています。販売活動等に関しては、研究会を中心とした龍大生でアイデアを出し、付加価値の高い地酒として社会にアピールできるように努力しています。

期待される効果

年間を通した継続的な事業の実施によって、消費者と生産者との「つながり」を少しずつ拡大・深化させています。また、研究会の活動は、農村活性化のみならず、中心市街地の活性化にも資することから、農村の活性化と中心市街地の活性化をつなぐ試みでもあるといえます。以上のことから、研究会の取組は、公益性と公共性を有していると考えられます。

今後の目標・課題

上の学年から下の学年へと、事業を継承し、さらに発展させていくために、今後は、学内での広報活動等(広報紙の発行や説明会の開催)も積極的に行っていく必要があります。また、北船路への交通費がかさむことから、経済的な面における継続性・自立性の対策が必要となっています。

受賞・助成採択実績

2012年度大津市「パワーアップ・市民活動応援事業」(補助金)【頑張ってみよう部門】1位採択。2013年度大津市「パワーアップ・市民活動応援事業」(補助金)【学生部門】1位採択。2012・2013年度滋賀県「環境こだわり農業連携PR事業」受託。研究会の活動は、京都新聞、読売新聞、中日新聞、産經新聞等に複数回にわたって取り上げられ、雑誌『Meets Regional』(2012年11月号)に研究会の活動が掲載されました。FM滋賀の番組にも出演しました。

他団体・グループとの連携について:連携可