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地域公共人材・政策開発リサーチセンター(LORC)
〜地域公共人材の実践的研究〜

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代表者
石田 徹(地域公共人材・政策開発リサーチセンター長、政策学部教授)
連絡先
TEL:075-645-2312(事務局)
WEB:https://lorc.ryukoku.ac.jp/
活動開始時期
2011年5月
主な連携メンバー
大学間連携共同教育推進事業
地域公共人材開発機構、京都府北部地域連携機構、
龍谷大学地域協働総合センター、OECD LEED program
主な活動地域
関西を中心に全国的に展開。ヨーロッパ、アメリカなど海外でも活動

活動の概要

LORCは、地域人材・公共政策開発システムオープン・リサーチ・センターとして、文部科学省私立大学学術研究高度化推進事業オープン・リサーチ・センター整備事業(2003~2007年度)[フェーズ1]、文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業(2008~2010年度)[フェーズ2]の補助を受け研究を実施してきました。2011年度に地域公共人材・政策開発リサーチセンター(LORC)として新たに文部科学省私立大学研究基盤形成支援事業の採択を受け、これまでの研究成果をさらに発展すべく研究活動を進めています。

LORCでは、学術的研究と地域社会との結びつきを常に意識し、持続可能な社会の実現に貢献することを目的として研究活動を行っており、研究メンバーには大学研究者だけでなく、NPOスタッフや自治体職員など実務家も加わっています。また、地域住民やNPOを巻き込んだ自治体職員研修や協働型地域再生事業などといった社会実践プログラムも多く展開してきました。

活動内容

LORCフェーズ1では、国際的な共同研究体制のもとに、参加型・協働型の公共政策開発・実践に必要な地域社会システムとそれを担う人材について研究を行いました。その成果として、協働型社会における「マルチパートナーシップ」、政府・企業・市民社会の各センターを越えて公共活動を行う「地域公共人材」、といった一連の新キーワードで示せるような、これからの地域社会システム構築の方向性を明らかにすることができました。

LORCフェーズ2では、これらの研究成果を実際に社会へ導入し、定着させる仕組みを作ることに取り組みました。その成果として、持続可能な地域社会を展望するにはローカルガバナンスのビジョンを持つことと、ビジョンを可能にする人の役割が重要であることを導き出しました。また社会的認証による「地域公共政策士」(22ページ参照)という地域資格認定制度、教育・研修プログラムの開発を進めてきました。

そして今期のLORCでは、人口減少時代における持続可能な地域づくりのための地域政策、制度的インフラと地域公共人材育成の実践的研究を新たな水準に高めるため、次の2つの研究班を構成しています。


※所属研究員の人数は研究班・ユニット間の兼任を含み、2013年4月時点の所属にもとづく

第1研究班:「地域公共政策」研究班


第1研究班:
「地域公共政策」研究班(講演会の様子)

持続可能な地域づくりの実現をめざして、地域社会が抱えるさまざまな課題を抽出し、地域の実情に合った地域政策や制度的インフラを提示します。また、地域公共人材育成の実践的研究を進め、ローカルガバナンスについて理解を深めます。さらに、持続可能な地域づくりをめざすローカルガバナンスの実現に向けて、海外の事例や理論を参考にした「地域公共政策」についての研究を進めており、さらに、第2研究班に対して理論的枠組みを提示する役割も担っています。

第2研究班:「地域公共人材」研究班


第2研究班:
「地域公共人材」研究班(小水力フィールドワークの様子)

高齢化や人口減少、産業の衰退など地域の課題解決や持続可能な地域づくりに重要な役割 を担う「地域公共人材」を育成する教育・研修プログラムの開発とそれを活用する地域資格認 定制度の仕組みを構築し、活力ある地域づくりを目的とした研究を実施するため、以下の4つ のユニットを編成しています。

ユニット1.
「社会的認証資格フレーム」ユニットは、地域公共人材が活躍できる制度づくりについての研究を担当しており、欧州資格枠組み(EQF)に準拠した地域公共政策にかかわる地域資格認定制度「地域公共政策士」の定着と新たな発展方向について研究を進めていきます。
ユニット2.
「支援プログラム開発運用」ユニットは、地域公共人材に求められる実際の能力を育成するために必要な実践的教育・研修プログラムの開発と運用の研究を担当し、協働型政策形成プラットホームの構築や社会的起業家の育成支援などの具体策を提示していきます。
ユニット3.
「地域エネルギー政策・温室効果ガス削減」ユニットは、環境・エネルギー的基盤構築と活性化を担う人材育成のための教育・研修プログラムの開発と運用の研究を担当しています。
ユニット4.
「京都府北部地域連携事業」ユニットは、さらに、マルチパートナーシップによる地域貢献型の再生可能エネルギー施設の設置プロジェクトにも取り組んでいます。亀岡カーボンマイナスプロジェクト(50ページ参照)と京都府北部地域をフィールドにし、社会的実践活動を実施することで、マルチパートナーシップに基づく持続可能な地域社会の実現をめざしています。京都府北部地域では大学過疎地における地域・大学連携のプラットフォームのあり方に関するフレームワークの研究活動を行っています。

今後の目標・課題

これまで地域人材・公共政策開発システムオープン・リサーチ・センターとしての8年間にわたる研究活動で培ってきた地域との協力関係や先進的な学術研究成果をふまえつつ、持続可能な社会の実現に関する研究・実践の核となることをめざしていきます。

他団体・グループとの連携について:連携可