文部科学省2007年度 「現代的教育ニーズ取組支援プログラム(現代GP)」に採択!

龍谷大学社会学部

「大津エンパワねっと」

 地域連携型の新しい大学教育プロジェクトとして社会学部で計画している「大津エンパワねっと」構想が、文部科学省の2007年度「現代的教育ニーズ取組支援プログラム」(現代GP)に採択されました。
 社会学部は「現場主義」を最大のモットーとしていますが、今回のGP採択を契機として地元・大津市域のさまざまな分野の皆さんとの連携をさらに強め、まったく新しいコンセプトの教育実践を繰り広げていきます。

「大津エンパワねっと」構想は、「学生の伸びようとする力」と「地元地域の自ら活性化しようとする力」を融合させて相互に高め合おう ――という教育実践。 地元(大津市瀬田地域および中央地域)のキーパーソンや実践家のご協力をいただいて人的なネットワークを形成し、従来の施策の枠組みからは取りこぼされてしまいがちなさまざまな地域問題を、地元住民と本学部学生および教職員の協働によって解決していこうというものです。 学生が「現場から学ぶ」のはもちろんのことですが、「現場の問題を発見」して「解決方法を探り」、「解決まで導く」 ――というのが本構想の最大の特徴です。地域が抱えるさまざまな現実的課題に、大学として真正面から取り組んでいきます。
それによって、学生に本物の「社会参画力」を身につけてもらいたいと考えています。

 一連のプログラムを受講した学生には「龍谷大学まちづくりコーディネーター」の認定を行い、その努力を称えるとともに、学修面での向上やキャリア形成の充実につなげていってもらいます。
 また、学部としては、学科の垣根を越えた実習科目を新たに設けるなど、学生の多様な関心に応えるカリキュラム改革に着手します。

プロジェクトの概要

 現代社会においては、若者(学生)と地域社会とのつながりが希薄化し、家庭・地域社会の教育機能や帰属意識の低下を招いているといわれています。本プロジェクトではこの点を問題視し、学生と地域住民が出会うことで相互にエンパワメントされ学びあうネットワークを創出することをめざします。

新カリキュラム「大津エンパワねっとコース」を新設
「大津エンパワねっとコース」カリキュラム
表1「大津エンパワねっとコース」カリキュラム

 そのため、2007年度後期から、本学部カリキュラムのなかに全学部生を対象とする特別コース「大津エンパワねっとコース」を設置します。  同コースではまず、地元の各分野で活躍している方々に「市民ティーチャー」として直接講義していただく「大学と地域をつなぐ特別講義」を、1回生後期、2回生前期の学生(学部全体)を対象に開講します。
 さらに2回生後期と3回生前期には、意欲ある学生を対象にする「地域エンパワねっと実習」を新設し、現場での実践活動に取り組んでもらいます。
 また、各学科が開講している科目の中からは地域活性化をテーマとする科目を「大津エンパワねっと対応科目」として指定します。「地域エンパワねっと実習」と「対応科目」を併せて計20単位を取得した学生に、「龍谷大学まちづくりコーディネーター」の認定を行います。

地元連携のために協働組織を組成
取組の対象地域
図1 取組の対象地域

 一方、地域と学生がともにエンパワメントし合うためのネットワークの中核となる新組織「大津エンパワねっと協議会」を、地元の皆さんのご協力を得ながら立ち上げていきます。
 同協議会には、地元地域諸団体の関係者に広く参加をいただき、地元住民と学生がそれぞれの発想で取り組む数多くのプロジェクトの連絡調整を図り、プロセスや成果を評価するといった活動を行います。
 「現代GP」制度を通じた文部科学省による助成は3ヶ年ですが、本学としては助成終了後も持続的に協議会を発展させ、地域活性化に貢献していきたいと考えています。
 現代GP採択を受けて現在、プロジェクトの具体化に取り組んでいます。詳しくは、教学部(社会学部:電話077-543-7760)までお尋ねください。

地域と協働による
「地域エンパワねっと実習」の展開

図2 地域と協働による「地域エンパワねっと実習」の展開

大津エンパワねっとの組織関連図
図3 大津エンパワねっとの組織関連図
これまでの取り組み例
自治会関係者へのインタビュー 大津祭参加風景

本学社会学部は、「地域活性化(地元型)」の分野で評価され、選定を受けました。
取り組み名称は、「学生力と地域力を相互に高め合う教育実践〜地域活性化のための基盤をつくる『大津エンパワねっと』〜」です。

「現代的教育ニーズ取組支援プログラム(現代GP)」とは  このプログラムは、各種審議会からの提言等、社会的要請の強い政策課題に対応したテーマ設定を行い、各大学等から応募された取り組みの中から、特に優れた教育プロジェクト(取組)を選定し、財政支援を行うことで、高等教育の活性化が促進されることを目的とするものです。

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