概 要
地域情報を発信し、コミュニケーションを作る道具としてビデオを活用する方法を指導する「住民ディレクター講座」が、京都府、NPO法人「綾部ITワークス」などの主催により、里山ねっと・あやべにて開催されました。
講座では地元の住民のみなさんとともに、松浦さと子准教授のゼミ学生も参加し、撮影技術の基本を学習した後、「里山力」「人財力」「ソフト力」のテーマごとに班を編成し、実際にビデオカメラを手に、農業と食を支える人々にインタビュー取材し番組制作にチャレンジしました。
こうした映像取材とインターネットでの発信を中心とする地域住民ディレクター活動が各地で注目されています。
このような地域メディアの活動は、学生が参加してにぎわいをつくり、地域の活性化に貢献できるのではと考え、コミュニティラジオの番組制作にも挑戦しました。
活動内容
有機農業や無農薬野菜のお弁当作りをカメラに収め、豊かな経験を伺うためにマイクを向けることも楽しい作業です。フィールドでは学生が教室よりも格段に元気になります。その映像をもとに住民のみなさんとトーク番組を作りました。そこで「つながりを形成する」ために必要なことは何かを考え、学生はソーシャルキャピタルについて学ぶ良い経験になったようです。
子どもたちをたばこから遠ざける「タバコフリーキャラバン」に参加した学生は、京都コミュニティ放送のスタジオに、主催NPOの京都禁煙推進研究会の理事とボランティアの学生たちを招き、活動についてインタビュー。番組名は「禁煙ラジオ」で、深刻な問題でも学生の明るさで対話が始まれば、と、ラジオ番組制作で活動を応援しました。
今後の活動予定
特定非営利活動法人「京都コミュニティ放送」および京都ラジオカフェ株式会社と連携して、地域メディア「コミュニティ放送」における市民の情報発信支援およびネットワークの構築を目的とした研究会「京都コミュニティ放送活性化研究会」を立ち上げます。
今後の活動目的
近年、情報技術の進歩に伴い、地域活動を行なっている個人およびNPOや商店街などの団体が、地域情報やニュースの他、地域に存在する様々な話題や問題について取材し、インターネットやコミュニティ放送を通して情報発信するケースが増えていますが、これらの取り組みは目的や対象等も異なることから、それぞれが独自に活動しており、枠を超えて交流することはあまり無かったように思われます。
この研究会では、地域活動を行なっているこれらの個人および団体が、相互の枠を超えて情報交換や意見交換することのできる研究会などを実施するとともに、情報発信に必要な基礎知識と技術を習得することのできる講座を開講することで、地域リーダー、番組コーディネーターなどの人材が生まれ、市民のコミュニケーション・情報発信力を飛躍的、総合的に向上させることを目的とします。
今後の活動内容
○研究会の実施(月1回)
毎回さまざまなテーマを取り上げるとともに関連する講師を招いて、メディア関係者と地域活動を行なっている個人およびNPOや商店街などの団体とともに情報交換や意見交換をおこなう。
○番組制作講座の開講
地域情報やニュースの他、地域に存在する様々な話題、問題について取材し放送するために必要な基礎知識および技術を習得する講座を実施する。
○市民メディア全国交流集会 京都メディフェスへの参加
2008年9月12日から3日間、旧立誠小学校で全国から集まる市民メディア活動の実践者と交流し、これらの活動が相乗的に高めあっていけるようなネットワークの構築について検討する。