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亀岡カーボンマイナスプロジェクト

代表者
富野 暉一郎(法学部教授)
連絡先:072-645-2312
http://lorc.ryukoku.ac.jp/
メンバー
龍谷大学LORC、亀岡市、立命館大学地域情報研究センター、農事組合法人ほづ、地元関係機関
活動地域
京都府亀岡市

事業概要

龍谷大学LORC(地域人材・公共政策開発システム オープンリサーチセンター:詳しくはこちらをご覧ください)において、協働型公共政策に関する実践的研究に取り組む第3研究班では、亀岡市、立命館大学地域情報研究センター、地元関係機関などと連携し、亀岡カーボンマイナスプロジェクトに取り組んでいます。

2008年11月から亀岡市内追分町及び保津町の農地を中心に、活用されていない木くずや食品残渣などから作られた炭を堆肥に混ぜて散布する「炭素隔離農法」の実証実験を行っています。石油など化石燃料の利用増加により二酸化炭素が急速に増加し、地球温暖化が大きな問題となっていますが、この農法によって炭素を土に埋めることで、大気中の二酸化炭素発生を削減でき、地球を冷やす農作物「クールベジタブル」(略称:クルベジTM)として地域内循環を目指しています。その中で、より多くの市民が環境活動に主体的に参加できるよう、保育園や小学校における食育・環境教育を通じて、家庭や教育機関での環境活動を普及するとともに、企業や金融機関とも連携し、エコポイント制度の設計と試行、さらに国内排出権取引としての評価を行い、企業や地域間トレードの可能性を検討しています。

活動内容

龍谷大学LORCでは、環境活動に市民が主体的に関わることができる仕組みを作るために、保育所や小学校における食育・環境教育を通じて、家庭での環境活動の推進とクールベジタブルへの理解を高める取り組みを行っています。

2009年度は、NPO法人地域予防医学推進協会の協力を得て、亀岡市立保津保育所で、計6回の食育教室を実施し、栄養素の基礎や食生活、環境問題などに関する紙芝居や調理体験、親子で取り組むエコ手帳などを実施しました。園児の2週間のエコ活動によって推計31,208gの二酸化炭素排出が削減され、保護者へのアンケート調査からも、多くの家庭でエコ活動が実施されていることが明らかとなりました。また、二酸化炭素増加による地球温暖化の現状と、地球にやさしい野菜づくりの意義を紹介する新たな紙芝居「クルベジ博士の大発明」を作製し、風船を使った解説を交えて保育所で実演するほか、8月に西本願寺境内で実施された「本願寺門前町納涼フェスタ」のエコマーケットにおいて、亀岡直産野菜の販売を行い、活動のPRを行いました。

2010年度は、亀岡市給食センターを通じて、亀岡市の全小学校にクールベジタブルの提供を実験的に行い、関連する食育、環境教育を展開することで子どもたちのカーボンマイナスプロジェクトに対する理解を深めるほか、いくつかの小学校ではクールベジタブルの栽培や調理体験、エコチェックシートなどの取り組みを行い、学校や家庭における環境活動への意識を高めるような取り組みを行う予定です。

今後の展望

エコ手帳やエコチェックシートなどを用いて、学校や家庭での環境活動について一定の評価を行い、エコポイントやグリーンベルマークのような形で、学校や地域にインセンティブを還元するために、地元の銀行や企業、市民の協力や出資を得られるような社会システムの構築を目指しています。

他団体・グループとの連携について:連携可