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亀岡カーボンマイナスプロジェクト

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代表者
富野 暉一郎(LORC第2研究班長 / ユニット3・ユニット長、政策学部教授)
連絡先
TEL:075-645-2312(事務局)
http://lorc.ryukoku.ac.jp/
主な連携メンバー
亀岡市、立命館大学地域情報研究センター、京都学園大学、地元関係機関等
活動開始時期
2008年11月
主な活動地域
京都府亀岡市

活動の概要


地域住民、学生、教員らが協力して、放置竹林から伐採した竹を活用して炭を製造している。炭は近隣の堆肥センターで炭堆肥に。


2011年4月20日に亀岡市、龍谷大学、立命館大学、京都学園大学の間で研究・事業協力に関する4者協定を締結。

龍谷大学地域公共人材・政策開発リサーチセンター(LORC)の協働型公共政策に関する実践的研究に取り組む第2研究班ユニット3では、亀岡市、立命館大学、京都学園大学、地元関係機関などと連携し、亀岡カーボンマイナスプロジェクトに取り組んでいます。

亀岡カーボンマイナスプロジェクトは、2008年11月から亀岡市内追分町及び保津町の農地を中心に、活用されていない木くずや食品残渣(ざんさ)などから作られた炭を堆肥に混ぜて散布する「炭素隔離農法」の実証実験を行っています。石油など化石燃料の利用増加により二酸化炭素が急速に増加し、地球温暖化が大きな問題となっていますが、この農法によって炭素を土に埋めることで、大気中の二酸化炭素発生を実質的に削減していき、地球を冷やす農作物「クルベジ®」として地域ブランド化をめざしています。その中で、より多くの市民が環境活動に主体的に参加できるよう、小・中学校における食育・環境教育を通じて、家庭や教育機関での環境活動を普及するとともに、企業や金融機関とも連携し、企業CSRとの連携や地域間の排出権取引の可能性を検討しています。

また、2011年4月には、亀岡カーボンマイナスプロジェクトに関する研究・事業協定を亀岡市、龍谷大学、立命館大学、京都学園大学の間で締結し、地域と大学とが強く結びついたプロジェクト展開をしています。

亀岡カーボンマイナスプロジェクト全体イメージ

  1. 地域で使われていない放置竹林などのバイオマスを炭にする。LORCは放置竹林のバイオマス量調査手法の研究でプロジェクトに貢献しています。
  2. 無煙炭化器を使って炭をつくる。亀岡では、(株)モキ製作所の炭化器を使っています。
  3. 炭を農業に利用することで、炭素隔離を行い、二酸化炭素削減に繋げる。大学はLCA評価効果手法の確立を進めています。
  4. 炭素隔離農法で出来た野菜をクルベジ®としてブランド化します。クルベジ®には(6)で協賛企業から支援を受けたクルベジシールが貼られます。
  5. クルベジ®を学校給食などに活用して地域活性化につなげる。LORCは食育・環境教育プロジェクトや教材開発を行い、協働型社会システムの構築に貢献しています。
  6. 企業CSR活動と連携し二酸化炭素削減に基づいた都市・農村交流を促します。

活動内容


クルベジ®を使った学校給食。クルベジ®の導入に合わせてクルベジ通信を発行して理解を深めてもらった。


クルベジ通信

LORCでは、脱温暖化活動に地域社会が主体的にかかわることができる仕組みを作るために、保育所や小学校における食育・環境教育を通じて、家庭での環境活動の推進とクルベジ®への理解を高める取り組みと、炭の原料となる放置竹林対策の調査を行っています。

これまでは食育・環境教育の実践とその効果測定を行ってきましたがその取り組みを本格的に地域社会に定着させるべく、亀岡市役所内の環境部局、農業部局、教育部局などの関係部局のみならず、学校給食関係者、農業者、市民活動団体、食育や環境教育の有識者などの関係団体による「食育・環境教育懇談会」を2011年8月に発足させ、社会的実験から地域活動に根ざした食育・環境教育の実践に向けた政策形成を行う予定としています。こうした地域活動の合意形成にもとづいてクルベジ®の亀岡市域での普及拡大をめざしています。

全国的にも地域課題として指摘されている放置竹林を炭堆肥の原料とすることで、亀岡カーボンマイナスプロジェクトで地域バイオマスの有効活用もねらっています。これにはより身近なバイオマスを活用することで移動による二酸化炭素の削減が期待できるほか、より地域社会が脱温暖化活動に取り組むことができる社会システムの形成をねらっています。LORCでは、放置竹林のバイオマス量調査や竹林伐採に関する環境技術の調査を行い、地域で進める放置竹林対策のプランニングに貢献するほか、放置竹林対策の実質的な二酸化炭素削減効果に関する評価(LCA評価)を行うことで、新しい脱温暖化モデルの構築をめざしています。

今後の課題・目標

小学生も理解できるような、地球温暖化と亀岡カーボンマイナスプロジェクトについての環境教育教材の開発を行うとともに、クルベジシールを活用したグリーンベルマークによる環境消費活動に関する社会システムをデザインします。また、実質的な二酸化炭素削減効果の評価手法を確立させ、クルベジ®と連携した地域で進める放置竹林対策を進めます。

他団体・グループとの連携について:連携可