西本願寺門前町地域活性化プロジェクト~東日本大震災復興への支援~
- 団体名
- 龍谷大学門前町サークル
- 代表者
- 李 复屏(社会科学研究所京都地域創造研究センター代表、社会学部准教授)
- 連絡先
- iguchi@econ.ryukoku.ac.jp(担当:井口)
- 主な連携メンバー
- 西本願寺、地元事業者、京都市、京都府、龍谷大学生
- 活動開始時期
- 2004年10月
- 主な活動地域
- 京都市下京区(西本願寺門前町)
近年、地域人口が減り、西本願寺の来訪者も少なくなっている門前町に、昔のようなにぎわいを取り戻そうという試みを、6年前から経済学部の学生有志が中心となって実践しています。具体的には、門前町の需要創造の活動と、地域住民に門前町に関心を持ってもらうための活動です。
さらに2011年度は、これまでの活動を基礎に、東日本大震災の被災地・被災者への支援活動も行っています。
1.【継続事業】西本願寺門前町の活性化プロジェクト
「植柳まちづくりプロジェクトチーム」は門前町の魅力をPRするためにガイドマップとカレンダーを作成しました。「植柳マップ」は江戸時代初期の門前町の住宅地図と現代の状態を比較できるものを、「カレンダー」は数十年前の写真と現状の写真を同じ場所・同じ方向で比較することができます。
また、界隈が日本でも有数の仏壇・仏具の産地であることをアピールするマスコットキャラクターを公募し、「おりんちゃん」が誕生しました。
さらには、地元の下京渉成小学校や地域住民の方々に門前町に関連する絵を描いてもらい、伝統工芸品を応用した作品の制作に取り組んでいます。
門前町マスコット「おりんちゃん」
子どもたちの絵をカレンダーに
門前町ガイド「植柳マップ」
門前町の古今が分かるカレンダー門前町ガイド「植柳マップ
2.【大震災復興支援1】仏具を被災者に寄贈、炊き出しを提供
500連の数珠を被災地に提供
「植柳まちづくりプロジェクトチーム東北支援グループ」を中心に、仏具事業者5社から提供された500連の念珠を、龍谷大学内で集めた激励メッセージとともに、西本願寺系列の専能寺(仙台市)と称法寺(石巻市)を訪問して寄贈しました。今後は大型のリン(仏具)を再利用した風鈴を制作して届ける予定です。
11月末には「はんなり・味わう京都ウィークin東北:心は一つ、つながろう!人の輪」を仙台や石巻、気仙沼に南相馬などで開催しました。湯葉丼の炊き出しの他、京菓子や宇治茶などを提供し、被災者の方々と交流を行いました。
3.【大震災復興支援2】東北観光キャンペーンの実施
岩手県大阪事務所の協力を得て、東日本大震災で大きな被害を受けた岩手県、宮城県、福島県の観光地を訪問し、観光事業者・伝統産業従事者から聞き取り調査を行い、その内容を素材として西本願寺聞法会館において、東北地方の観光キャンペーンを実施しました。
キャンペーンは、被災したものの早急に受け入れ態勢を整えた観光地が多数あり、そこには復興をめざして情熱的な観光事業者が頑張っていることを関西在住の方々に広く知ってもらおうと開催しました。東北地方沿岸部の事業所の多くは被災しており、水産業や製造業の復興には時間がかかるため、観光業がリーディング産業として東北地方における大震災のからの復興を模索し、被災者を始め多くの住民の方々の雇用と所得を確保することが現実的な方策であると思われます。
門前町の活性化に向けて、地域と連携しながら積極的に活動を継続し、伝統産業の発展に寄与するとともに、門前町のまちづくり活動が地元住民に受け入れられ、さらなる発展につながる計画を実行します。
また、門前町のかかわる活動を基礎にしながら、東日本大震災の被災地・被災者の支援につながる活動も継続して実施する予定です。
- 西本願寺門前町の活動が、京都市の「大学地域連携モデル創造支援事業(学まちコラボ事業)」と京都府の「京都府地域力再生プロジェクト支援事業交付金事業」に採択されました。
- これまでの活動が認められ「京都市特別表彰」を受けました(右写真)。
他団体・グループとの連携について:連携可